2014年2月
雪まつりと流氷船の旅
戸塚 寛
JA1PYP
死ぬ前に一度見てみたい旅シリーズとして2013年夏に行った「石垣島とその周辺」に続いて、札幌雪まつりと流氷見学の旅です。
旅行社は阪急交通社です。調べてみて判ったのですが、雪まつりと流氷を同時に見るのは運が必要ということでした。と言うわけで、我々は一番確率の高い、雪まつり最終日の2月11日出発にしました。
高校時代の友人のMさんが数日前に行ったのですが、流氷はまだ沖合いで、荒天のため砕氷船も欠航でした。今回の旅の最終日、阿寒湖のホテルの朝風呂で一緒になった、大阪阪急のツアー客は3度目でやっと流氷が見られたと言っていました。
初日のフライトは7:30と言うことで集合が6:40です。
メ ンバーはJA1IZZ(榎本さん),JA1PTO(青木さん),JA1PYP(戸塚),JA1RIN(森口さん)の四人です。六時過ぎには羽田に無事集合 し、朝食は機内食ということにして私と榎本さんは予定通り、空弁の王者?「肉の万世」のカツサンド。青木さんは「天むす」を買いました。カツサンドはビー ルとの相性も抜群で満足しましたが、てんぷらおむすびは電子レンジで温めるべきだったと青木さんが申していました。皆さんも気をつけてください。




早朝の集合でまだがらがらの空港カウンター
曲がりくねった川が見えます





北海道が見えてきました
札幌、函館あたりの上空?






新千歳空港について初めてツアーの皆さんとの顔合わせです。
総勢43名、添乗員は藤井さんという方です。榎本さんはTVドラマ「お宮さん」の相棒の桜井某と言う女優に似ていると申しておりました。否定はしませんが桜井さんが70歳ぐらいになればもっと似ていると思います。
バスは1時間半程で太平洋側から日本海側の札幌市街に入りましたが、そこは雪でした。大通公園西7丁目のサンクスの前にバスが停まり、13:30までが自由見学時間です。我々はHBCマレーシア広場の無料の写真撮影サービスを受けました。
鮭を持ったの誰だったかな?


 
マレーシア、スルタン・アブドゥル・サマド・ビルの巨大雪像
マレーシア広場で記念撮影

 
この写真は自前です。本当はカメラマンが撮影してくれその場で写真が購入出来ますが、写真は購入しないでトイレの位置を確認して西10丁目の方向に反時計回り一方通行の道を進みました。
少し話は戻りますが、このマレーシア広場のスルタン・アブドゥル・サマド・ビル(旧連邦事務局ビル)は西8丁目にあるインドのイティマド・ウッダラウラと並んで自衛隊製作の2大雪像でした。
バスガイドの後からの話として昔は自衛隊製作の雪像がほとんどであったが今は諸般の事情から2体だけであるそうです。要するに市民参加と外国参加の像が多くなったようです。(名目は自衛隊の雪上訓練であるが、こんなことに公費を使うなとの革新団体の圧力も考えられる)
西11丁目にくると国際広場と称して国際雪像コンテストが開催されていました。参加国はハワイ、香港、マレーシア、ニュージーランド、ポーランド、ポートランド(アメリカ)、シンガポール、タイでした。どこが優勝したか確認しませんでした。
11丁目でUターンして、大通公園の南側の道を進みます。
ここには食の国際交流コーナがあり、韓国、トルコ・インド、ロシアの名物ファストフードを売っていました。我々はロシアのオネーサンが三人居る売店でピロシキもどきを頂きました(3人目は奥でタバコをふかしていました)。

   
ロシア娘はピロシキもどきを売っていました
こちらはトルコとインドのコーナー
   
10丁目まで戻り、UHBファミリーランドの日清食品どん兵衛の大どんぶりで記念撮影。



 
   どんべえの具になった4人    
雪まつりは北海道の放送局各社が冠スポンサーなのですね。
他にHBC、HBC、STV,HTVがありました。現役の時、見に来れば良い思いをしたかも。機材が壊れてメンテ要員に変身だったかもね。
西7丁目は最初に見学したところ、西6丁目は模擬店が並んでいました。
厚岸町の焼き牡蠣は魅力でしたが我慢しました。ピロシキもどきを食べなければ良かった。
西4丁目の目玉は雪像ではなく氷像です。昔の氷屋さんで切り売りする前の塊を数千個積み上げてありました。台北の故宮博物院の再現です。氷は青く輝いていて見る価値がありました。
西3丁目では高さ40m、全長60m、最大傾斜39度のジャンプ台が設置してあり、最終日の11日はフリースタイルスキー大会が開かれており、見学後半はずっとこれを見ていました。
間近で見るジャンプは迫力がありました。


   
台湾、伝統とモダン、中央は台北国立故宮博物院
フリースタイルデモ競技場。動画はここ
   




 Picasaに登録したらGoogleさんが雪を降らせてくれました  国際雪像コンテスト準優勝の雪像    




ふなっしーも
雪像に積もった雪を掃除


13時になったので昼食の準備です。
「丸井今井大通り館」の地下の食品売り場でチラシ寿司を購入しました。バスの中での昼食は見学時間を最大に使えてお勧めです。
西8丁目付近にあった、地酒試飲販売店で青木さんが買った日本酒が弁当のお供です。銘柄は青木さんが後で注釈をつけてください。二日目と三日目はツアーのオプション弁当でしたが、このデパチカお寿司が一番美味しかった。
新千歳から札幌までのバスの中でオプション昼食の注文があります。オプションなのですが注文せざるを得ません。と言うのはフリーにしても食べる場所(お店)は、同じなのです。要するに陸の孤島のお土産屋兼食堂なので、歩いていける別のお店はありません。
バスは定刻に出発して高速道路に乗ります。雪が激しくなりました。
話は前後しますが、雪まつり見学時に青空が出て、一時晴れていたのですが、すぐ降ってきました。近くを歩いていたおじさんが札幌の冬の天気はこんなもんだよと言っていました。雪がやんで風が出るとかえって寒かった。これ当たり前なのでしょうね。
高架の高速道路から札幌ドームが良く見えました。
十勝川温泉に向かうのですが途中トマムスキー場のタワーリゾートマンション群は何か場違いな異様でした。湯沢のリゾートマンションのようにならないことを祈念します。
途中、高速の占冠PAで一回休憩して、4時半頃に本日宿泊の観月苑に到着しました。
高速を使用して、こんなに早くホテルに着くのなら、もっと雪まつり見学を延長しても良いと思いましたがそれなりの理由があります。
十勝川温泉の冬季イベントとして、十勝川白鳥祭り「彩凛華」がバスで5分ほどの場所で開催されています。このバスの出発が6:40に出発なので、それに合わせて夕食も6時からなのです。
夕食は「北の大地の恵み御膳」と言うものでした。(豚の陶板焼きが堅かった)
彩凛華はどういうものかと言うと榛名湖の光のお祭りを相当小さくした場所で数字が2個印刷されたカードを受け取り数字のスタンプ場所を見つけて押印し、事務所でくじを引き最初の数字と一致するとお土産が貰えるというものです。
その他、ホットミルクのサービス等がありました。詳細は音更町十勝川温泉観光協会のHPを見てください。


   
早めの夕食

   



「彩凛華」の光の樹。中にスタンプがありました。




 光のトンネル、動画はここYouTubeさんが上下動を補正 なぜか氷に閉じ込められら魚が展示されています    


 くじの景品やよつ葉ミルクのサービスをしている小屋 同じくGoogleさんが灯りをちらちらさせてくれました





観月苑の部屋は広くて綺麗でした。また、モール湯と称する泉質はすばらしかった。お勧めです。別名、美人の湯と言うそうです。
2回目の送迎バスが来たのでそれに乗って帰り、部屋で森口さん持参の八海山の燗酒を楽しみました。写真は携帯用お燗器です。と言ってもチロリとステンレス製の断熱コップです。断熱コップに半分ほどの湯なのに数分間でちょうどよい熱燗が出来上がりました。


   
湯を半分ほど入れたコップに酒を入れたチロルを入れ数分
十津川に立つ朝もや、幻想的な景色
   
       
翌日はハードスケジュールと言うことで7時朝食の8時出発でした。ということで旅館の周りを散歩するなどという時間はありませんでしたが、食堂から見える十勝川の川面に立つ霧の幻想的な景色には感動しました。




パノラマです







早 朝8時に出発し、目的地は網走です。流氷船の乗船スケジュールに追われて途中の休憩時間なども時間厳守でした。途中、陸別の道の駅で休憩しましたがここは 廃線になった、元鉄道の駅で松本零士さん制作のふるさと銀河鉄道イラスト列車に雪かき用ラッセル車が展示されていました。




廃線になった駅が道の駅に模様替え
ラッセル車の横で記念写真






この売店で、ビーフジャキーならぬ鹿のジャーキーをおつまみとして公金で買いました。
ここでの公金とは「お酒呑みユニオン」の供出金を言います。後で食べましたけど不味くはないが量が少なすぎる。
次の休憩はオホーツク端野です。
網走に近づくと右手に知床半島の山々にくっきり見えてきます。この道を感動道路と言うらしいがその景色に、皆思わず「おー」の連続でした。
確かに冬の北海道ならではの景色です。天気が良くて良かった。
砕氷船オーロラ号乗船前に昼食です。場所は網走海鮮市場です。四階建てで、一階が土産物屋、2階から4階が食堂です。今回はさすがに食堂は3階のみの営業でした。
海鮮市場前の海岸には流氷が接岸していました。
浪打際まで行きたかったのですが、深雪で靴が埋まって行けませんでした。
この場所にはヘリポートがあり観光飛行をしているようですがお客は一人だけの超小型ヘリでした。価格は忘れましたが最小飛行時間が5分と言うのがありました。
日本酒をたくさん飲みながら「カニご飯定食」を頂きました。ここでは我々全員「かにご飯」を選択しました。
この海鮮市場の目玉は五大かに姿セットと言うものです。10500円だったかな。この地元のみ販売のイバラカニが付いています。他の四大かには毛蟹、ずあい蟹、タラバ蟹、花咲蟹です。
榎本さんは毛蟹を自宅に送っていました。




網走海鮮市場、さまざまな旅行社と契約しているようです
左上に謎の水筒があります






左が知西別岳、右は遠音別岳
丘の上に網走の強風に耐えているアンテナを見つけました



パノラマ、ヘリコプターが駐機しています
いよいよ今回の旅行のメイン砕氷船オーロラ号です。市場から10分ほどで網走港に着きました。
13時の予定ですが、顧客が多いので12:45発のオーロラ2号の臨時船が出ることになって我々はこちらに乗れました。乗船時間は1時間です。
網走港内は結氷していませんでしたが沖が凍って、波がまったくないので不気味でした。船は流氷の中を進み知床の山々まで全部真っ白の不思議な景色を満喫です。
結構、本格的に氷の中をずんずん進んで行き、目的は達成できました。
運よく、オオワシが流氷の上におり、船長が気を利かして、すぐ傍を通過してくれたので驚いて?飛び立ち、飛翔写真も撮れました。
帰路は寒いので船室に入りました。船首に400円の一等席がありました。お客さんは台湾の方達で最初からツアー料金に入っているらしく全員この席でした。もちろん貸し切りになっているわけでなく、我々もオプションで乗れます。
15分後に出航した、オーロラ1号とすれ違いました。




満員の船上。なかなか船べりを確保出来ません
お供のかもめが数羽







遠くに見えるオホーツクの山々の雄大な姿、斜里岳






天然記念物のオオワシを発見
尻尾が白いのが特徴らしい






砕氷船の雰囲気
姉妹船のオーロラ1号が出航して行きました






次の見学は網走・天都山にある、オホーツク流氷館です。近くにある博物館網走監獄との選択です。
網走監獄は女性四名だけで、その他は流氷館でした。コーンスープのサービスを全員が受けるために一旦、全員が流氷館にあつまって、監獄組はスープを先に頂いてからバスに乗っていきました。
我々はクリオネ、フウセンウオ、ナメダンゴ等の流氷ゆかりの生物を観察して、本物の流氷が展示してあるマイナス18℃の部屋での、濡れタオル廻しなどを体験しました。




クリオネが見られます




フウセンウオ
ナメダンゴ


私はついでにタイヤすべりをやってきました。コースを逸れるかとひやひやしました。
流氷館の屋上は展望台になっていて網走湖と知床が同時に見える眺望はすばらしかった。持参のフィールドスコープはここで使用すべきでした。有料の双眼鏡が数台おいてありました。




NHKの送信所







網走監獄です







定時に出発しましたが監獄館で待てど四人が出てきません。
しばらくして「阪急交通のお客様・・・・」の館内放送が聞こえてきました。
やっと現れましたが「済みません」一言もない。まあ本日はホテルに帰るだけですから、
お酒を飲んで機嫌を直しましょう。
阿寒湖への帰路、夕日が綺麗なオレンジ色でした。
ホームグラウンドが稚内の宗谷バスのガイドも同感と言っておりました。


網走から阿寒湖に向かう国道240号(釧路⇔網走)の夕焼け



宿泊は阿寒湖畔の「ホテル阿寒湖荘」には18:30頃到着です。
ここは町なのでやっと買い物に行けます。
夕食前に近くのコンビニでロックアイス、ミネラル水、お酒を買いました。
ホテル前のお土産屋に埼玉県生まれの「インドてながざる」の「よたちゃん」が居て、握手して貰いました。初めての経験です。しっとりして気持ちよかった。




毎日勤務後は温泉に入りビールで晩酌だそうです 年齢は26才とあります、人間なら100才以上。看板娘です。


夕食は毛カニが付いていたので時間がかかりましたが、まあ、美味しかった。
阿寒湖で水上フェスティバル「夕華美」が開催されていて目玉は冬の花火です。歩いて行けるので8時10分の花火に合わせて各自適当に出発しました。
花火は毎日やっているので打ち上げ時間は10分ほどですがすばらしかった。空が澄んでいますからね。











10分ほどの短い花火
湖上はマイナス12度でした





阿寒湖の氷を切り出したものだそうです







最終日は余裕の9:30出発です。朝散歩をしたかったのですが雪で視界が悪く山が見えなかったので私は露天風呂と朝酒のみにしました。写真は元気な榎本さんと青木さんが撮ったものです。
出発して最初の休憩地はなんと、ホテルから50mの「吉田屋」と言う、お土産屋です。本日はじっと我慢の大人の付き合いです。(格安ツアーの宿命とガイドは暗に匂わせていました)




氷の阿寒湖氷上大明神 氷上のスケートリンク。またつり用のテントが多数。






簡単な朝ごはんです。また奥には謎のペットボトルが。
外はまた雪が降ってきました






次 の休憩は1時間半ほど走行して足寄にある「あしょろ庵」です。ここは松山千春と関係のあるチーズ工房らしくそれらしいツーショット写真用の看板が出ていま した。ここでチーズ2種の試食とぜんざいを頂きました。




あしょろ庵
松山氏の愛車






足寄から清水までは高速道路を走りましたが、あとは千歳空港まで地道です。日勝峠の清水屋で 昼食です。オプションで頼んでおいた「牛とろ弁当」を持参の「菊水のふなぐち」で頂きました。
青木さんと森口さんは牛の生は危ないと思ったのか違うお弁当でした。
日勝峠は寒かったけど確かにすばらしい景色でした。
ここから2時間トイレを我慢して最後の休憩所である千歳道産市場を経由して空港に着いたのは17時前でした。



 



 
   






バスはようやく千歳空港に到着、ご苦労様でした 北海道らしくROYCE(ロイズ)の広告付き





ここでバスの席についてお話します。
10名の団体様は終始、最後部でしたが他の参加者は、席が毎日替わりました。我々は、初日は後部、二日目中部、最終日は左側の最前列でした。運が良かった。
なぜかと言うと、前日やっと街中のコンビニに行けて購入した、氷と水と持参の「サントリー響21年」がやっと日の目を見たと言うことです。最前列前の机に置いて水割りの作成が簡単にできました。



最前列、これ見よがしに開店したスラッシュバー
     




今回の旅行で感じたことを記して置きます。服装ですが、私は北海道の冬を過大評価していました。
11月末の那須岳、峰の茶屋のほうがはるかに寒い。
とはいえ今回の旅行は荒天の合間を縫った本当にラッキーなもの。ガイドさんも貴方たちはラッキーだ、と強調していました。北海道は帰ってきた翌日から吹雪だったようです。これに遭遇したら恐らく大変な目にあったのでは、と想像します。

今回は戦場ヶ原あたりのスノーシュートレッキングに行く服装が最適でした。
靴は軽トレッキングシューズであればすべり止めは不要でした。持っている方は持参して無駄ではないですが。フード付の雨具は大雪の時は必要ですがオーバー パンツはまず履かない。セータも不要でした。バスの中は30℃近くなるのでフリース一枚で良い、と言うよりむかつくのはバスガイドが半袖シャツで居たこと です。
(客に合わせて温度を下げろよ、と)
バスの外に出るときは羽毛のジャケットでOKでした。
砕氷船のデッキは確かに寒いけど暖房が強烈に効いている船室もあります。
手袋もスキー用、山用は不要でした(普通の手袋は必要)。荷物にならないネックウオーマはあったほうが良い。

今回、楽しめたアイテムは先に紹介した携帯お燗器の他に、水割り用のステンレス製の
断熱コップ。氷がいつまでも溶けません。他に携帯用まな板と万能ナイフ。
ロックアイスを収納する携帯用断熱袋。お酒のアテを入れるタッパーウエア(古い表現)等です。
















今回の旅行で買ったお土産は新千歳空港で買ったロイズの生チョコだけでした。
最後に余った公金は空港で食べた夕食時の「厚岸の生牡蠣」になりました。感想をいわせていただきますと三陸尾崎産の牡蠣のほうが私は好きです。
2014年2月8日と14,15日に降った大雪の狭間に行った旅行で初日の札幌の一部と最終日の朝と夕方だけ雪が降りましたが、後はピーカンの幸運旅行でした。
以上

写真はここと、ここと、ここと、ここと、ここにも
GPS軌跡はここ

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